2025年のラーメン業界はどうなる?最新のフードトレンドから予測してみました。

Ramen Trend 2025

全国のラーメンファンの皆様、2025年も始まったばかりですがいかがお過ごしでしょうか?振り返ってみると2024年はラーメン業界にとっても前年に引き続き非常にエキサイティングな年となりました。数ある動きの中でも特に注目されたのは、食材や手打ち麺にこだわったグルメラーメン店の増加や、スーパーに並ぶラーメン商品の高品質化(揚げ麺からノンフライ麺へのシフト)などでしたが、そのほかにも様々な出来事が私たちを楽しませてくれました。実は2024年の初めに私たちは「キャビア、牡蠣、蕎麦?2024年のフードトレンドから予測する新しいラーメンはこれだ!」という記事も公開していますが、ここで取り上げた内容のうち2024年に実際盛り上がった動きがどの程度あったでしょうか?この記事を参照しながらこの機会に昨年の業界動向を振り返ってみるのも面白いかもしれません。

さて話は変わって、2025年はラーメン業界にどんな変化が訪れるのでしょうか?2024年に引き続きラーメン高品質化の動きに拍車がかかるのでしょうか?それとも反動で手ごろな価格の選択肢が人々の注目を集めるのでしょうか?前年に引き続きすでに各所で発表されているフードトレンド予測から特にラーメン業界に影響がありそうなものをピックアップしつつ、「食材」と「サービス」の2カテゴリーに分けて2025年のラーメン業界を占ってみたいと思います。それでは行ってみましょう!

 

  • Index

 

■食材に関する予測

1. 内臓

スレートの上にスライスされた生の肝臓と、一口サイズに切られた肝臓の小片

 
現在、健康維持に欠かせない栄養素としてタンパク質への注目がこれまでにないほど高まっています。その証拠に、タンパク質を含むスナックやドリンクが市場で簡単に見つかるようになっています。また、従来の食肉だけでなく、大豆やナッツなどのプラントベースの食材から、自分の好みに合ったタンパク源を選ぶ動きも加速しています。

そんな中で、2025年に注目されると期待されているのが、レバー、舌、小腸などの内臓肉です。アメリカでは、牛の内臓肉を大量に輸出しているにもかかわらず、国内での消費文化はあまり定着していませんでした。しかし、健康ブームの影響で、内臓肉に含まれる豊富なタンパク質やビタミン、ミネラルが再評価されつつあります。

一方、日本では内臓肉は「もつ」や「ホルモン」と呼ばれ、焼き肉店の定番メニューとして親しまれています。近年、アメリカでも人気の焼き鳥には、レバーや心臓(“ハツ”)などの鶏の内臓肉を使ったメニューが豊富です。また、少し前に博多名物の「もつ鍋」が全国的にブームになったことを覚えている日本人の方も多いのではないでしょうか(九州を訪れる際は、ぜひ本場のもつ鍋を試してみてください!)。

内臓肉をラーメンに応用する例としては、山形県新庄市のご当地ラーメン「とりもつラーメン」が参考になります。このラーメンには鶏の内臓肉が使われていますが、牛の内臓肉をトッピングとして活用するのも面白いアイデアです。新しい味わいのラーメンに挑戦してみたい方は、ぜひ試してみてください。
 

醤油ベースのラーメンに、鶏もつ、ネギ、かまぼこのスライス、海苔がトッピング

 
 
2. サクサク感

クッキングシートに盛り付けられた天かすが入った籠

 

グラノーラに代表されるように、「サクサクとした食感」は長年人気を集めています。サラダの定番トッピングであるクルトンはもちろん、最近ではひよこ豆やナッツを使ったヘルシーな選択肢も好まれるようになっています。2025年には、このサクサクとした食感が、従来のスナックやサラダだけでなく、これまで求められなかった分野にまで広がると期待されています。

その代表例が、カクテル「クリームブリュレエスプレッソマティーニ」です。このカクテルは、デザートのクリームブリュレのように、表面を焦がしてカラメルで覆い、クリスピーな食感を楽しめるユニークな一杯です。これまでのカクテルの常識を覆す斬新なアイデアと言えるでしょう。

カクテルにサクサク感を取り入れられるのであれば、そのアイデアをラーメンに応用するのも自然な発想です。では、ラーメンにサクサク感を加えるには、どのような食材が考えられるでしょうか?真っ先に思い浮かぶのが「天かす(揚げ玉)」です。

天かすは、天ぷらを揚げる際にできる揚げかすで、日本ではうどんやそばのトッピングとして広く使われています。実は、天かすをラーメンにトッピングするお店も少なからず存在します。さらに、最近では唐辛子をまぶした「辛揚げ玉」を提供するラーメン店も増えてきています。天かすはスープを吸って食感が変わる楽しさもあり、ラーメンとの相性も抜群です。

ぜひ、あなたもサクサク感を活かした新しいラーメン作りに挑戦してみてください!

 

3. 餃子

タレと刻みネギが添えられた、焼き餃子が盛り付けられた皿

 

餃子が中国発祥であることは広く知られていますが、「小麦粉を原料とした皮で具を包む」という点に注目すると、世界中に餃子に似た料理が数多く存在していることをご存じでしょうか?たとえば、ロシアのペリメニ、ポーランドのピエロギ、トルコのマントゥ、ネパールのモモなど、挙げればきりがありません(もちろん日本の焼き餃子も忘れてはいけません!)。こうした共通点を持つ料理が世界中で親しまれていることが、近年の餃子ブームの背景にあるのかもしれません。また、ディンタイフォン(鼎泰豐)のような点心料理を提供する人気レストランも、餃子人気を後押ししているといえるでしょう。

こうした餃子ブームを受けて、2025年は伝統的な餃子に加えて、ペパロニピザ味の餃子など、フュージョン餃子が注目される一年になると予想されています。「皮で具を包む」という基本ルールさえ守れば、さまざまなバリエーションが可能な餃子は、ラーメンに負けないほど応用力の高い料理です。今年はユニークなフュージョン餃子が、私たちを楽しませてくれることでしょう。

もし「これだ!」と思うアイデアが浮かんだら、自分だけのオリジナル餃子を作ってみるのもおすすめです。その際は、ぜひ Myojo USAのDumpling Wrapper をお試しください。従来の餃子の皮はもちろん、ビーガン対応でカラフルなバリエーションもご用意しています。あなたのアイデアに新たなインスピレーションを与えること間違いありません!
 

タレが添えられた、赤、緑、黄色のカラフルな餃子が盛り付けられた皿

 
 
4. Swicy (Sweet & Spicy)

赤い辛口ソースの瓶と、ディッパーで掬った蜂蜜。周囲に唐辛子、トマト、スパイスが配置

 

2024年もスパイシーフードの人気は衰えることを知りませんでしたが、その特徴は例年と少し異なっていたようです。従来のようにスコヴィル値の限界に挑む「超激辛」の追求が続く一方で、単なる辛さだけでなく、その奥にある複雑な味わいを楽しむ傾向が生まれました。

特に注目されたのが、「Swicy(Sweet + Spicy)」と呼ばれるトレンドです。スパイシーマンゴーサルサなど、世界ではすでに親しまれていた「辛味 + 甘味」の組み合わせが、アメリカで再発見されました。このブームの火付け役となったのが、Mike’s Hot Honeyです。その人気は瞬く間に広がり、全米を席巻しました。

Momofukuなどのレストランは、このSwicyのトレンドをいち早くラーメンに取り入れています。こうした流れから、Swicyムーブメントが2025年のラーメン業界にも影響を及ぼすと期待されています。

その一方で、私たちが注目したいのが、日本発祥の「旨辛」という概念です。これは「旨味 + 辛味」を組み合わせたもので、米国ではまだ馴染みが薄いものの、日本では辛い食べ物に対し広く使われている言葉です。特に辛いラーメンの味わいを表現する際によく用いられ、「単なる辛さではなく、その奥にある旨味を感じられる辛さ」を指しています。

Swicyブームがひと段落した後、複雑な辛さを求める人々が「旨味 + 辛味」の旨辛に注目する日も、そう遠くないのではないでしょうか。次のムーブメントとして、旨辛の可能性に期待が高まります。

 

5. 発酵食品

キムチ、ザワークラウト、漬物、ヨーグルトなど、発酵食品が瓶やボウルに盛り付けられたアソート

 

腸内細菌が健康に与える影響が広く知られるようになり、腸内環境を整える発酵食品への注目が高まっています。代表的な食品にはヨーグルト、ピクルス、ザワークラウト、キムチなどがありますが、最近ではテンペやコチュジャン、日本の味噌といった、これまでマイナーだった発酵食品にもスポットライトが当たっています。また、その影響は食材にとどまらず、スナックにも波及しています(例:Kroger® Breaded Dill Pickle Chips)。この流れは2025年もさらに加速するのではないでしょうか。

ラーメン業界にとって、こうした発酵食品ブームは追い風といえます。ラーメンの代表的な味である「醤油」と「味噌」は発酵食品であり、さらにキムチやメンマといった発酵食品を使ったトッピングも多く見られます。実際、私たちは以前から発酵食品に注目しており、関連した記事(「8/5は発酵の日! 味噌や醤油など、発酵とラーメンの関係について考えてみました。」)でその魅力を深掘りしています。興味のある方はぜひご一読ください。

発酵食品がもたらすメリットは、健康効果だけにとどまりません。発酵は「旨味」のもとであるグルタミン酸を生み出すため、味覚の面でも大きな価値があります。私たちは、健康志向をきっかけに発酵食品を取り入れる人々が、やがてその「うま味」に魅了され、さらに多様な発酵食品を楽しむようになると予想しています。そして、その先には海外の食卓に見た目で敬遠されがちな日本における発酵食品の代表格である「納豆」でさえも、一般的に食卓に並ぶ未来が待っているかもしれません(ちなみに、日本にはすでに「納豆ラーメン」も存在します)。

 
6. ポン酢しょうゆ

ポン酢が注がれ、表面に波紋が広がっているクローズアップ写真

 

以前のフードトレンド予測記事(「2022年のフードトレンドから次世代ラーメンを予測?注目の食材をご紹介します!」)でも触れたように、日本で主に消費されている柚子が、レモンやライムに代わる食材としてすでに注目を集めています。この柚子への関心の高まりとともに、2025年には柚子を使った日本独自の調味料にも注目が集まりそうです。日本には柚子味噌、柚子塩、柚子胡椒など柚子を使用したユニークな調味料が数多く存在しますが、中でも「ポン酢しょうゆ」が特に脚光を浴びるのではないかと私たちは予想しています。

ポン酢しょうゆは、柑橘系果汁、酢、醤油を合わせた調味料で、日本では鍋料理やフグの刺身のたれなどに広く使われています。使用される柑橘類には、みかん、レモン、だいだい、すだち、かぼす、シークヮーサーなどがありますが、特に柚子を使ったものは「ゆずぽん」として親しまれています。この「ゆずぽん」は、柚子への関心が高まっているアメリカでも注目される可能性が大いにあります。

さらに、ポン酢しょうゆは日本では餃子のたれとしても定番で、脂っこい料理をさっぱりと楽しむのに最適です。先のセクションで触れた餃子ブームとも相まって、ポン酢しょうゆが餃子の新しい食べ方として注目を集めることが期待されます。ユニークな味わいを楽しめるポン酢しょうゆが、2025年の食文化に新たな風を吹き込むかもしれません。

 
7. ジャパニーズハーブ

日本のハーブである青じその葉のクローズアップ写真

 

パセリ、バジル、タイム、ローリエなどのハーブが料理の風味を高めるのに欠かせないように、日本にも和食にぴったりの香味野菜が存在します。セリ、シソ、ミツバ、ミョウガなど、日本古来から親しまれているこれらの香草は、日本における2025年のフードトレンドとして再び注目されると予想されます。それぞれが持つ独特の風味は、アメリカではまだあまり知られていませんが、料理に加えることで新鮮でエキゾチックな味わいを楽しむことができます。

ラーメンに応用する場合、薬味として使われるネギの代わりにこれらの香草を使うことで、新しい味わいを生み出すことが期待できます。また、日本ではシソを風味付けに使った餃子がすでに人気を集めており、シソ餃子をメニューに加えるのもおすすめです。

ただし、これらの香草はアメリカでは手に入りにくいのが現状です。もし日系のスーパーマーケットが近くにあれば、シソ、ミツバ、ミョウガなどを見つけられるかもしれません。また、自家栽培に挑戦するのも一つの手段です。さらに、シソやミョウガはペースト状の商品がAmazonで購入できるので、まずはこれらを使って料理に取り入れてみるのはいかがでしょうか。

Japanese Chopped Green Shiso Paste 1.34oz(38g) Kizami Aojiso Tube Package

Japanese Ginger Myoga Ginger Paste in Tube 1.34 ounce 38g Japanese Seasoning

 

■サービスに関する予測

1. テイスティング

木製トレイに並べられた4つのクラフトビールのテイスティングセット。それぞれ小さな黒板に「#1」から「#4」とラベルが付けられている

 

一度のオーダーでさまざまな味を楽しめる「テイスティングメニュー」は、レストランならではの特別な体験です。ワインのテイスティングルームやクラフトビールのブリュワリーで提供されるサンプラーメニューを思い浮かべる方も多いかもしれません。「wine flight」や「beer flight」といったキーワードが、コロナ終息後に再び注目を集めているのも興味深いポイントです。

これまで「テイスティング」といえばドリンクメニューが主流でしたが、近年ではクッキーやパスタなどのフードメニューにも広がりを見せており、このトレンドは2025年もさらに加速していきそうです。

そこで私たちは、「パスタでテイスティングメニューが可能なら、ラーメンでもできるのでは?」と考えました。豚骨ラーメンをはじめ、さまざまなスープのバリエーションが定着してきた現在、異なる味のラーメンを一度に食べ比べたいというニーズは確実に存在するはずです。しかし、ラーメン特有の「麺が伸びやすい」という弱点が、複数の味を同時に提供するテイスティングスタイルには不向きだと思われます。食べ比べをしている間に麺が伸びてしまうからです。

 

そんな中、参考になるサービス形態を見つけました。それが東京・中野にある「麺市場」のイートインコーナーです。「麺市場」は業務用生麺を取り扱う大成食品の直販店で、店内では販売されている生麺と常時40種類以上のスープを組み合わせてラーメンを提供しています。注文時にスープを選ぶと、スタッフがそのスープに最適な麺をセレクトしてくれる仕組みです。

このサービスは「テイスティング」とは少し異なりますが、自分好みの味を探求する楽しさを提供しています。ラーメンでテイスティングを実現するなら、この方法が最適かもしれません。「麺市場」はFacebookX(旧Twitter)でも情報を発信していますので、東京を訪れる際にはぜひチェックしてみてください。

もしアメリカでも同様のスタイルでさまざまな味のラーメンを楽しめるお店があれば、ラーメン好きの間で話題になること間違いありません。

 

2. コンビニエンスストア

コンビニの通路で、棚には弁当、スナック、飲み物が並べられている

 

最近の円安ドル高により、米国内での日本旅行への関心が急増しています。この状況の中で、これまであまり注目されてこなかった日本の文化に光が当たることが増えてきました。例えば、日本の「コンビニエンスストア」ですが、特にセブンイレブンはその発祥がアメリカであることから、日米間で取り扱われる商品を比較しやすく、SNSで話題になることが多いようです。日本のセブンイレブンでは、クオリティの高い多彩な食品が取り扱われており、特に「卵サンドイッチ」はアメリカには似たような商品がないため、多くのアメリカ人の関心を集めています。

さらに、現在アメリカのセブンイレブンでは、日本の食品、特におにぎりやラーメンを店頭に並べることが検討されているのをご存知でしょうか(参考記事:America’s 7-Eleven stores are about to get a Japanese makeover)?日本のセブンイレブンの充実した食品ラインに注目が集まる中で、このニュースはすでに多くの人々の耳目を引いています。実は、アメリカのコンビニエンスストアでは、タバコや(EVの普及による)ガソリンの需要が低下しており、それに代わる新たな収入源としてフードサービスが期待されているのです。実際、WawaSheetzといったコンビニエンスストアが、フードサービスの質を高めることに注力して店舗数を拡大しており、この動きは業界全体に広がる可能性が高いと考えられます。

そのような状況下で、セブンイレブンは、日本市場での良い評判を背景に、日本からの食品(おそらくアメリカ人の嗜好に合わせたアレンジが加えられるでしょう)を提供するというユニークなポジションを取っています。今後、どのような商品が店頭に並ぶか楽しみですが、その中にラーメンも含まれるのではないかと予測されており、ラーメン業界に関わる方々にとっては、2025年の注目すべきニュースとなるでしょう。ちなみに、日本のコンビニエンスストアではお湯が提供されており、イートインスペースがある場所では、インスタントラーメンをその場で作って食べることもできます。このような文化が、今後アメリカのコンビニでも定着するかもしれません。

 

3. コラボレーション

カクテルグラスに注がれた2杯のエスプレッソマティーニ、それぞれにコーヒー豆が3粒添えられている

 

2024年は、さまざまなフードメーカー同士のコラボレーションが話題となった一年でした。従来のセレブや有名キャラクターとのコラボレーションに加え、「HeinzとAbsolut」や「Hidden Valley RanchとCheez-It」など、食品メーカー同士でコラボレーション商品を出す事例も増えてきました。中でも、ケンダル・ジェンナーの818 Tequillaとエマ・チェンバレンのChamberlain Coffeeによるエスプレッソマティーニカクテルキットは、両者のハイブリッドとも言える斬新な試みで、フードメーカー同士のコラボレーションの新たな可能性を感じさせます。

このような流れから予測されるように、フードメーカー主導のコラボレーションは2025年も引き続き盛んに行われると考えられます。一方で、アメリカのラーメン業界においては、まだコラボレーションの動きはそれほど活発ではないように見受けられます。しかし、2025年以降には、ラーメン業界でも少しずつコラボレーションが増えてくるのではないかと私たちは予測しています。その兆しとして挙げられるのが、2024年に行われた「Maruchan RamenとFunyuns Onion Flavored Rings」や「NarutoとSilverlake Ramen」のコラボレーションです。前者はフレーバーのコラボで、後者は主人公キャラクター(ナルトの好物はラーメン)を活用したコラボです。いずれも今後、ラーメン業界でのコラボレーションが活性化する流れを示唆しています(今のうちに、こちらの記事でラーメンを好物にしたアニメキャラクターを調べておくのも面白いかもしれません)。

今回ご紹介した動きを皮切りに、2025年はさまざまなラーメンに関するコラボレーションが注目を集める一年になると予想されます。
 
4. AI活用

AIのシンボルが中央にあり、デジタル回路や発光するラインに囲まれた未来的なインターフェースに触れる手

 

最後のトピックとして、2024年のトレンドにおいてAIに関する動きを取り上げないわけにはいかないでしょう。ChatGPTをはじめとするAIチャットボットの登場により、AI活用は急速に人々の生活に浸透しています。この流れは飲食業界にも波及しており、すでにレストラン業界では来客数や季節メニューの影響を考慮した最適な食材の発注管理にAIシステムを導入する事例が増えています。

また、2024年には全世界初のAI管理の無人レストラン「CaliExpress」が期間限定でカリフォルニア州パサデナにオープンしました。ここではロボットがオーダーされたハンバーガーを調理しますが、残念ながらラーメンなど麺類にはまだ対応していないようです。ただし、ロボットがラーメンを調理する時代も遠くないと予想されます。日本ではすでに「CHEFFY」というラーメン自動調理ロボットが開発されており、こうした技術がアメリカにも普及する可能性は十分にあります。

ラーメン業界でAI活用が注目されているもう一つのポイントは、新メニュー開発の可能性です。2024年、群馬県前橋市で開催された起業家支援イベント「UPDATE EARTH 2024」では、ラーメン店の店主とAIが協力し、前橋市のご当地ラーメンを創り出すという興味深い試みが行われました。今後はAIに全てを任せるわけではありませんが、メニュー開発時に優秀なアシスタントとして活用する事例が2025年にはさらに加速すると予測されます。

とはいえ、現時点ではAIが調理された料理の味付けに関して良し悪しを判断することは難しく、最終的に新メニューが美味しいかどうかを判断するにはどうしても人間の力が必要です。このようにAIと実際にコラボレーションを行うことでAIが得意なことと人間にしかできないことが次第に認知されるようになり、そうした経験が積み重なることでAIと人間の役割分担がさらに明確に再定義されていくようになると考えられます。

 

■結論

今回は昨年に引き続き、各所で発表された2025年のフードトレンド予測をもとに、独自の視点でラーメン業界の未来を考察してみました。いかがでしたでしょうか?どの予測も興味深い内容でしたが、今回のリサーチを通じて気づいたのは、すべてのトレンドが多かれ少なかれ以下の消費者ニーズを反映している点です。

  • 健康志向の高まり
  • サステイナビリティへの関心
  • 経済的なサービスへの需要(インフレの影響)
  • 新しい味覚への好奇心

これらの要素を押さえることは、これからのフードトレンドを先取りするうえで重要な視点といえるでしょう。

また、今回は詳しく取り上げませんでしたが、2025年のフードトレンド予測で注目を集めているキーワードのうち私たちが特に興味深いと感じたものに“Newstalgia”があります。このトレンドは、私たちに懐かしさを感じさせるコンフォートフードに新しい要素を取り入れるというものです。例えば、Shake Shackが提供するクリンクルカットのフライドポテトにモダンなチーズソースを組み合わせたメニューがその代表例といえます。

ノスタルジックフードへの関心が高まる流れは、昨年のトレンド予測記事でも取り上げましたが、2025年はそこにさらに革新的なアイデアを加える動きが加速しそうです。この流れがラーメン業界にも波及する可能性はあるのでしょうか?ラーメンと相性の良いノスタルジックフードが見つかれば、新たなメニューが生まれるかもしれません。鉄板はチキンヌードルスープですが、マック&チーズやキャセロールとラーメンを組み合わせたメニューが生まれたらきっと皆さんを驚かせることでしょう。いずれにしても“Newstalgia”ムーブメントからどのようなラーメンメニューが登場するのか、非常に楽しみです!

本日の記事はここまでです。この記事が、あなたのラーメンライフに少しでも新しい発見やワクワクをもたらすことができたなら、これ以上の喜びはありません。次回もラーメンファンの皆さんに向けて、興味深い内容をお届けしますので、どうぞお楽しみに!

 

参照リンク:

Whole Foods Market | Whatever Makes You Whole
11 New Food Trends for Your Restaurant in 2025
These Are 2025’s Biggest Food and Dining Trend Predictions
What Is Swicy—and Why It’s the Hottest Food Trend
旨辛 – Wikipedia
Global food trends 2025. Consumer food and beverage trends in
Food Trends of 2025 | Top 33 Trends | Cozymeal
Food Trends 2025: Soy Sauce Desserts, Yuzu-Flavored Everything, & More
食トレンド予測2025|クックパッド
Food trends 2025: Burnaway cakes, private dining, and more
Our Early Top 10 Food Trends Forecast For 2025 | Creative Energy
5 Food Trends For 2025
15 Brand Collabs Bringing Innovation to Food & Beverage Shelves
The Best Brand Collaborations of 2024 – Avenue Z
AIが作ったラーメンを食べて感じた、これからのAIとの付き合い方 – エリアLOVE WALKER
ラーメン業界におけるAI・ChatGPTの活用事例を紹介!AI導入のメリット・デメリットも詳しく解説