【第5弾】ラーメンシェフが解説!ラーメンのスープの基本、「タレ」って何?

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これまで、「ラーメンシェフが解説!」シリーズとして、ラーメン作りについて解説をしてきました。第1~4弾までは、麺づくり、麺の切刃番手と「麺」について詳しくご説明してきました。今回のブログはシリーズ最終回。ラーメンのもう一つの要素「スープ」に関連する内容をお届けします!醤油ラーメン、豚骨ラーメン、味噌ラーメンなど、スープによってガラッと印象の変わるラーメン。魚介の出汁が効いていてさっぱりとした醤油ラーメンや、こってり濃厚な豚骨ラーメンが好きなど、皆さんそれぞれにお気に入りのラーメンがあるのではないでしょうか。おいしくてつい飲み干したくなる、そんなスープの基本、「タレ」とは何か見ていきましょう!


Keizo Shimamoto

Ramen Burger発案者。Ramen Shack経営。
日本でのラーメン修行中に出会ったチャーシューを使用したバーガーに影響を受け、アメリカでRamen Burgerを発案し大ヒット。
ラーメンを知り尽くし、ラーメン作りに情熱を注ぐ。自他ともに認めるラーメンフリーク。

 

  • 目次

 

タレとは?

タレはラーメンの “隠し味 “であり、特にラーメンをもっと知りたいと思う人にとっては、その隠し味が何なのか、誰もが夢中になるものです。 多くのラーメン職人にとって、旨みが濃縮されたタレは、数年の修行を経て完成した“極秘のレシピ”とも言えます。 ラーメン職人の修行というと、1年半、3年など人それぞれですが、ラーメン作りを学ぶ長期の修行期間、そしてさらには、ラーメン店の経営という厳しい年月を経て、納得のいくタレのレシピを完成させることができるのです。

 

ラーメン店でのタレの重要性

一般的なスープ料理では、塩や香辛料で味付けされたスープを事前に準備しておくことがほとんどでタレという明確な概念がありません。しかし、ラーメンは一杯ずつ注文を受けてからタレ・出汁・香味油等を加え、器の中で1つのスープが完成します。タレによって、スープの風味を細かく調整することができるのです。ラーメンにはさまざまなバリエーションが存在するため、それぞれのメニューに適応できる汎用性のあるタレが重要となります。

では、タレの中身とは何でしょうか?タレと一言で言っても、皆さんがラーメンと聞いて複数の味を連想するように、様々な種類があります。主な種類は醤油、塩、味噌です。 しかし、塩のタレにも醤油が含まれていたり、その逆もあったりと、複数の調味料を組み合わせて、そのラーメンに程よい旨み・塩味・風味を調整したものがタレなのです。

 

ラーメンの“隠し味”

ここで、タレの“隠し味”について少しだけご紹介しましょう。タレの中で最もシンプルなのは、醤油です。多くのラーメン店では、異なる醤油、塩などをいくつもブレンドして使う方法を取っています。 このブレンドに、みりん、酒、昆布、煮干しなどを加えて風味を調整するのが、各ラーメン店の “隠し味”になっています。

また別の例として、どのメーカーの醤油を使うかによってもタレの味が変わってきます。日本の醤油メーカーの中には、何代にもわたって古くからの味を受け継ぎ、伝統的で質の高い醤油を少量生産している企業も存在します。塩分濃度が程よい、純度が高いなどの理由で、そのような醤油を気に入り、同じメーカーの醤油だけをタレに使っているラーメン店も珍しくありません。それだけ、どのラーメン店もタレにこだわりを持って調理しているのです。

 

まとめ

さて、今回はラーメンのスープを構成する要素の1つ、タレについて解説してきました。スープのおいしさの秘密がタレにあることを知っていただけましたでしょうか?「ラーメンシェフが解説!」シリーズでは、第1回~第5回を通して、ラーメンの麺づくり、スープづくりをお伝えして参りました。ラーメン作りの裏側を知ることで、1杯のラーメンが出来上がるまでのラーメン店の熱い想いや、ラーメンのさらなる魅力を感じていただけましたら幸いです。明星USAではこの他にも、ラーメンの個性を決める立役者、香味油についてや、スープのうま味成分である出汁についてなど、様々なブログを公開しています。ぜひ、他のブログでもラーメンについて学んでみてくださいね。それでは、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。また次回のブログでお会いしましょう。

Myojo × Keizo Shimamoto

 

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