【第2弾】ラーメンシェフが解説!麺のコシを左右する、かんすいとは?


今回のスタッフブログは、「ラーメンシェフが解説!」シリーズ第2弾と題して、Keizo Shimamotoさんが麺づくりを解説。第3弾と合わせて、2部構成で麺づくりの奥深さをご紹介します。


Keizo Shimamoto

Ramen Burger発案者。Ramen Shack経営。
日本でのラーメン修行中に出会ったチャーシューを使用したバーガーに影響を受け、アメリカでRamen Burgerを発案し大ヒット。
ラーメンを知り尽くし、ラーメン作りに情熱を注ぐ。自他ともに認めるラーメンフリーク。

 

  • 目次

 

麺を作る材料

ラーメンの麺を作る材料は、ドライとウェットの2種類に分けられます。ドライの材料は主に小麦粉から成り、ウェットの材料とは、水・かんすい・塩のことを指します。
麺に適した小麦粉を選ぶには、タンパク質と灰分の含有量を見る必要があることは、以前の記事ですでに述べました。 さて、ドライの材料をご説明した第1弾に続き、今回はウェットの材料について解説していきます。水分は加水とも呼ばれます。

 

水分は、水、かんすい、塩の3つで構成されています(ラーメンには卵も使われますがう7、最近では乾燥具材の一部として安全性の高い粉末卵を使うのが一般的です)。その他に、食用油や着色料、保存料などを加えることもありますが、ここでは主に3つの要素に着目して説明します。

 

麺作りに大切な水分量

一般的なラーメンの麺の水分は32〜35%ですが、地域のスタイルによって異なります。 詳しい加水率は下の表をご覧ください。
 

 

加水率は、通常、乾燥物に対する水の割合で測定され、その数値はラーメンのいくつかの重要な特性に影響します。一般的に、加水率が高いほど麺はモチモチとした食感になり、ゆで時間が長くなります。例えば、博多におけるとんこつ麺(24~28%)は、非常に水分が少なく、東京の醤油麺(33~36%)に比べると、非常に細い麺です。

 

かんすいって何?

 

 
次にかんすいについてです。アルカリ性の溶液(液体または粉末)である「かんすい」は、ラーメンにとって最も重要な成分かもしれません。つまり、かんすいなしにはラーメンは成立しないのです。炭酸ナトリウムと炭酸カリウムの混合物であるかんすいは、その組み合わせによって麺にさまざまな影響を与えることができます。かんすいを使用することによって得られる一番の特徴は、麺の「コシ」です。 小麦粉にかんすいと塩分を加えることで、小麦粉のグルテンを引き締め、ラーメン独特の弾力を生み出します。これによって、食べたときにしっかりと歯ごたえのある、もちもちとした麺が完成するのです。

 

次回ブログ

今回は、ウェットの材料について、麺づくりの基本的な仕組みをご説明しました。次回のブログでは、水・かんすい・塩が麺に与える影響をさらに深掘りし、麺づくりの発展的な内容をお届けします。

 
Myojo × Keizo Shimamoto

 

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Reference link:
全国ご当地ラーメン – ラーペディア – 新横浜ラーメン博物館